げえむ語り:サンサーラ・ナーガ


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ジャンル RPG
ハード ファミコン/ゲームボーイアドバンス
発売日 FC 1990/03/23 / GBA 2001/12/14
(GBA版はスーファミで発売された続編と共に、『サンサーラ・ナーガ1x2』として発売)
発売元 ビクターインタラクティブソフトウェア
公式サイト http://www.vis.co.jp/Software/title/sansa/

ストーリー

人と竜が住む世界。あこがれの竜使いになろうと村を出た少年が、1匹の竜と共に旅する中で、竜使いとして成長していく――これだけ。基本的にはお使いの連続で、明確なストーリーがあるわけじゃありません。そのお使いも唐突で、何で自分がそうしなきゃならんのか分からないことが多いし。RPGはストーリーだ!と思っているとギャップがあるかも。

システム1:成長するのは主人公ではなく竜

RPGにも関わらず、主人公は経験値を得ることもなければ、ステータスが上がることもない。武器・防具で攻撃力や防御値が上がるだけで、笑っちゃうぐらい全く成長しません。その代わり、旅の途中で生まれる竜が、戦い&倒したモンスターを食べることによって成長していきます。

この竜育ては徹底していて、最初は苦労して竜の卵を手に入れるところから始まります。そして卵が孵ってからも、しばらくは保育所に預けてせっせとエサ(=モンスター)を運んでやらなきゃならないという……それだけに、やっと外に連れ出せたときには感慨ひとしお。いや、竜がいないと戦いがしんどいからってだけではく(苦笑)

システム2:竜はあなたのコピーです

ただ戦って竜をレベルアップさせるだけではない。竜には「勇敢さ」「思いやり」などのパラメータがあり、主人公のとる行動によってそれらが変化していきます。戦いに明け暮れていれば勇敢さは上がるが思いやりは下がる、逆に戦いから逃げてばかりいれば勇敢さが下がる――という具合。
そして、これがイコールしつけ。おろそかにすると、戦闘中に竜が言うことをきかなくなります。最悪、主人公に襲いかかることもあったりするので、笛やら神頼みやらを使って、竜をしつけていかなければならない。これも「竜を育てている」感を強めていると思う。

実は戦闘以外の行いも影響するらしい……竜がやたら言うことを聞かない場合は、「竜使いの心得」を読みながら、胸に手を当てて自らの行いを振り返ってみるといいかも。もしかしたら手遅れかもしれないけど(爆)

難易度とか

全体的に突き放したつくり。次の行き先ややることのヒントは自分で見つける必要がある。最近のゲームのように、オートイベントの中で「次はどこで何をしなさい」がはっきり言い渡されることはほとんどないので、そういうのに慣れているとつらいかも。
また、最初からマップのほぼ全域に行けてしまうので、調子に乗って進んでいくと瞬殺されること間違いなし。ついでに、ファミコン版はダンジョンの難易度が極悪で、原作者さえ途中で投げたそうなので、中古でそっちを手に入れた方は覚悟の上で。ちなみに私はGBA版しかやってません。

# まあ、そもそもファミコン時代のRPGってこのくらいが標準だったような気が>難易度

その他:ユニークな世界

今だとこのくらいとんがっていてもなんてことないと思うけど、当時はどうだったんだろう。もしかしたら『たけしの挑戦状』みたいな扱いになっていたんではないかとちょっと思う。以下一例。

【世界に点在する立ち食いソバ屋・はらたま】
剣と竜の世界に、なぜか立ち食いソバ。なぜを問うてはいけないらしい。しかも店のトイレはワープ機構。他の支店にワープできる。トイレには特別な思い入れでもあるのか、どの街にもトイレが必ずある。

【NPCとタイマンシステム】
街でメニューを開くと、燦然と輝く「たたかう」コマンド。そう、街の人や牛(かの世界では神聖な生き物)たちと戦えます。その結果、竜がすさんでも知らんけど。

【脱力モンスター】
絵柄もさることながら、最初に出会うモンスターが「ミジンコ」。次が「オタマジャクシ」。「さんばガラス」はマラカス持ったカラス3羽だし、「ゾウガメ」といえば甲羅を着たゾウ。もはや様式美。